僕はマンションの機械式駐車場を撤去することに全力を尽くすことにした。その9

捻出する費用

大規模修繕を行わないといけない我がマンション。機械式駐車場を埋め立てるか否かで結論が出ないので計画が全然進んでいない。前回の理事会後に駐車料金5000円の値上げに関してのアンケート調査を行なった。最上階の部屋から雨漏りがしてきたとかで臨時理事会が開催されたからそのときに途中経過を見せてもらった。

 

現在のところアンケートの提出者は7名で、値上げ後もマンション内の駐車場を利用するは3名、解約して外部の駐車場に移るが4名との回答が得られた。ちなみに駐車場契約者は16名。機械式駐車場を全面埋立てたら4台追い出さないといけないんだけど、値上げしたら出てってくれるならこちらとしては好都合だ。

そのほかの意見としては

  • 5,000円の値上げをはじき出した経緯を記載してほしい。
  • 駐車場を外部に貸し出す案は?
  • 値上げした分洗車スペースを設けるなどのメリット案はないのですか?
  • 全て平面にするか、機械式でも高さのある車を停めれるようにしてほしい。不便すぎる。
  • 以前駐車料金が高くて空きが多かった。料金を値下げしたからマンションに停めている。急な料金変更は、あまりにも計画性がなく不安と心配で不信感を持ちます。きちっとした計画の説明をよろしくお願いいたします。
  • その他の支出を見直してください。

とまあ事情をしらないから好き勝手抜かしてやがる。かく言う僕も理事会メンバーになってからマンションの実情を知ったからあまり人のことは言えない。機械式駐車場を全面埋立てて5,000円の値上げをしないといけないのかを説明する責任が我々にはある。その説明を僕がしないといけなくなった。めんどくせえ。

 

マンションを取り巻く環境

まずマンションの住人と共有しないといけない認識は、我々の住んでいる地域は大阪で空き家率が高い地域だということ。にも関わらず日銀のマイナス金利政策でお金を借りやすくなり、そこら中にマンションやアパートが建設されている。機械式駐車場を維持するどころかマンションを所有していること自体がハイリスクになってくる。マンションの資産価値を守らないと駐車料金の値上げで文句言ってる場合じゃなくなりますよ、ということ。マンションの資産価値を守るためには管理費と修繕積立金を適正な水準にすることが最低条件だ。

 

管理費と修繕積立金の適正な水準とは

国土交通省が修繕積立金についてガイダンスを公表している。計算方法が記載されているからマンションの条件を当てはめて計算するだけ。管理費については国土交通省が5年に1回行なっているマンションの総合調査のデータを参考にすれば良い。ほとんどのマンションが管理費が高くて修繕積立金が低いのが現状だろう。マンションの住民にとっては管理費はただのコストだが修繕積立金は資産になる。つまり管理費を値下げして修繕積立金を値上げしたほうが住民にとっては得だ。

修繕積立金の値上げは避けられないが、管理費を下げなければならない。そのためには管理会社を変更するか機械式駐車場の収支を改善するかの2択しかない。ていうかそれしか思いつかない。

捻出する費用

 

現在我々のマンションは1平米あたりの管理費が190円で修繕積立金が100円。

適正な水準は1平米あたりの管理費が150円で修繕積立金が230円。

マンション全体の占有面積に190円をかけて30年分の管理費の総額を計算する。我がマンションは22,200万円必要になる。150円で計算すると17,500万円。この差額の4,600万円捻出しなければならない。

 

機械式駐車場の収支比較

機械式駐車場を維持した場合、現在の契約者が変動しない前提だと789万円の利益になる。維持費でほとんどの利益が相殺される。契約者が2、3台減れば確実に赤字に転落、よくてプラスマイナスゼロの収支だ。消費税10%で計算しているが、今後30年の間に20%まで上がってもおかしくないし、突発的な費用が発生したら状況が悪くなる一方。アンケートに駐車料金の値下げで契約者が増えていると肯定的な意見があったが、とても認められる状況ではない。

管理会社が提案している8台埋め立て案は思ったほどコストが改善されない。契約者を追い出す必要がないので実行するのが一番簡単だが、根本的な問題解決を先送りしているだけだから個人的には良い意見だとは思えない。

全面埋立てた場合は、埋め立て費用が1,000万円掛かるけど大幅にコストが改善される。30年間フル稼働できた前提だけど、5,480万円の収支だ。仮に機械式駐車場を維持してフル稼働出来たとしてもこれだけの利益にはならない。それに平面の駐車場を12台分フル稼働させるほうが実現可能性は高いだろう。

収支比較

駐車料金の値上げは、機械式駐車場の現状維持か8台埋め立て案で実行するのは難しいが全面埋立ての場合は実現可能性が高まる。理由は二つ。

  • 全面埋立てた場合、駐車料金を値下げした頃と需要と供給の立場が逆転する。需要が供給を上回れば値段が上がるのは必然。
  • 外部の駐車場(15,000円)を契約して不便を強いられている住人が、マンションの敷地内に停めている住人と同じ金額を払っているのは不公平。

 

改善されるコストの内訳

単に機械式駐車場を全面埋め立てるだけでは管理費を1平米当たり150円にするための4,600万円を捻出出来ない。管理費に充当できる金額が2ヶ月に1回行なっている点検費用の1,360万円しか確保できないからだ。そのために5000円の値上げがどうしても必要。値上げが出来れば30年間で2,160万円分利益が上乗せされる。全面埋立てて料金を5,000円値上げ出来れば、管理費に充当できる費目で3,520万円、修繕積立金に充当できる費目で3,511万円捻出できる。
これを1世帯当たりの金額に単純平均すると管理費1,955円、修繕積立金1,950円値下げできる。駐車料金を5,000円値上げしても実質1,000円の値上げですむ。つまりマンションの住人に損をする人がいないのである。駐車場を利用している人、特に追い出される4人の人がどう考えるかはわからないが・・・。

具体的な費用

ただこれだけでは管理費1平米当たり150円にするための費用4,600万円には足りない。1,154万円不足している。30年間の月額にすると約3万円。この不足分を管理会社に管理委託費の値下げを要求して、応じてもらえないのなら管理会社を変更しよう。マンション建設以来1回も管理会社が変更されていないのは問題だ。料金や対応に不満があるというよりも競争原理が働いていないからどのみち変更せねばなるまい。

全面埋立てた場合、7台分が機械式から平面に移行するときに5,000円自動的に値上げされる。本当のことをいうとその分を考慮すると30年間で1,260万円捻出できるから管理委託費の値下げを要求する必要なく、管理費を1平米当たり150円にすることは可能。でもこれは指摘されるまで黙っておこう。

 

まとめ

マンションの資産価値を守るために管理費を1m2当たり150円にする必要がある。

そのためには管理費に充当できる費目で4,674万円を捻出しなければならない。

機械式駐車場を全面埋立るだけでは点検費用の1,360万円しか管理費に充当できない。

駐車料金を5,000円値上げすれば2,160万円を管理費の値下げに充当できる。ただし30年間12台稼働出来た場合。

機械式駐車場を全面埋立てて駐車料金を5,000円値上げできれば、管理費値下げ充当分3,520万円、修繕積立金値下げ充当分3,511万円を捻出できる。マンションの1世帯あたりの月額にすると管理費1,955円、修繕積立金1,950円を値下げすることができる。

不足金額分1,154万円(30年間の月額約3万円)を管理会社に管理委託費の値下げを要求。応じてもらえないのなら管理会社を変更。変更したからと行って管理委託費が下がるかは不明。

 

自分では完璧なロジックだと思っているんだけどどうだろう。ここまで説明して理解できなければそいつはバカだ。バカを相手にする必要はないのではないか。