外出を自粛して家で暇を持て余し、退屈している人が大勢いるらしい。なんでも引きこもりにも才能がいるとのこと。
この会社が潰れるのも時間の問題だなと思い仕事を辞めて1年と6ヶ月くらい経つ(今年の2月に本当に潰れた)
その間、ほとんど引きこもってそれなりに楽しい毎日を過ごしている。僕には間違いなく引きこもりの才能があるだろう。思えば僕の人生はずっと自粛していたようなものだった。
だから引きこもるための心構えみたいなものを偉そうに言語化してみようと思う。
ひきこもってする遊びをたくさん用意する
長期間、引きこもりを成功させるには家の中でできる遊びをたくさん用意する。これに尽きると思う。さいわい世の中には面白いことがたくさんある。ありすぎる。いろんなことに関心をもって、面白そうなものを見つけたら食わず嫌いをせず、自分でもとりあえずやってみる。これを意識するだけで毎日楽しく充実した引きこもりライフを送ることができるのだ。やってみたいことが見つからなかったら、やったことがないことをとりあえずやってみるでもいいと思う。
飽きたらすぐやめる
何かをやってみて飽きたらすぐやめる。やってみて飽きたらやめて、また違うことをやってみて飽きたらまたやめる。この回転率が重要。そしてこれはと思ったものは続けてみる。それでも飽きたら躊躇なくやめて、また違うことをやってみる。つまらないと思ったらさっさとやめる。ちなみに僕は時間を確保してこの回転率をあげようと思い無職になった。(潰れるまで粘ろうとも考えたけど、時間がもったいないからさっさと辞めた)
だいたい何かをやってたら飽きてくるか、あれやってみよう、これやってみようとアイデアが湧いてきて、どんどん面白くなるかのどっちか。面白かったらやる、飽きたらやめる。ただそれだけ。飽きてつまらなくなったのに我慢して続けたところで良いことなんか一つもありません。前の職場に陶芸を長いこと趣味にしているおっさんから「ごんしさんの弱点は飽き性ですね」って言われたことあるけど、僕はむしろ長所だと思っている。一つのことにしがみ付いてるからお前の陶芸はいつまで経ってもうだつが上がらんのじゃ!!
でも陶芸って趣味は生産しているからいいと思う。
消費者から生産者へ
ゲームをしたり映画を観るだけでもそれなりに楽しく過ごせるでしょうけど、単に与えられたものを消費しているだけではやりがいや生きがいといったものは生じにくい。Amazonプライムで無料の映画をひたすら観てるだけでも1日が潰せる、というか人生が潰れる。生涯をかけても消化できないほどのコンテンツが溢れかえっている。これは危険だ。
ゲームをするなら動画を撮影しYouTubeにアップする、映画を観たら感想をブログに書く。それをするだけで消費者から生産者側に回れる。他人に見せるとなると上手にできてないと駄目だと考えがちだが、しょせんは遊び。上手にできる必要もないし、飽きたらやめてまた違うことをすればいいだけ。(何かをやめる時、なぜか元々好きじゃなかったとか言って正当化する人がいるが返ってみっともない。飽きたからやめたでいいんですよ)
消費者から生産者へマインドを変換すれば、あれやってみよう、これやってみようとアイデアが湧いてきてやりがいみたいなものにつながっていく。受動的にだれかが作ったものを享受しているだけでは引きこもりライフは充実しない。
おかねがもったいない?
貧乏脳は何かをやってみてすぐやめたらおかねがもったいないと考える。僕自身もそうだった。しかしお金がもったいないからといって何もしないでいるとどんどん機会を損失する。そっちの方がもったいない。
何もやらずに自分がやるべきことを頭の中で考えたってわかるわけありません。飽きてすぐやめてお金を無駄にしたと思うのなら、何かをやってみるというポジション料だと思えば良いのです。動物園の入場券と同じです。参加料です。
どうなるかわからない方が面白い
僕がいろんなラーメン屋に行ってブログのネタにしていた頃、職場にいた貧乏脳のおっさんから「よくそんなに初めての店いけるね。不味かったらいつもの店に行けば良かったって思わない?」って聞かれたことがある。
確かにいつもの店よりまずいかもしれない。でも美味しいかもしれない。この不確定な要素が面白いんじゃないですか。ラーメンが美味しいかどうかなんてどうでもいいんですよ。不味かったら残して違う店行けばいいじゃん。まあそのおっさんの場合、なけなしのお小遣いで月に一回のラーメンだろうから、いつもの店で無難にラーメンを食べるという安全策を講じる気持ちもわからないでもないんだけどね。それじゃ面白くないでしょ。
ちなみに僕はパチンコ屋や宝くじには否定的なんだけど、ああいうのは不確定じゃないからね。やってる本人はやってみないとわからないじゃん!儲かるかもしれないじゃん!って思ってるのかもしれないけど明確に損するだけだから。ここでいちいち説明しないから納得できない人は自分で調べて下さい。それすらしないで、そんなことない、儲かるかもしれないって思う人は無知への税金を払い続けて下さい。止めません。
そんなことしてなんか役に立つの?
何か新しいことを始めると「それなんかの役に立つの?」と聞いてくる人がいる。世の中には役に立つことしかしちゃいけないと思っている人が思いのほか多い。この質問の答えはシンプルに「面白いからやってるだけ」「やってみたいからやってみただけ」
逆に「何してたら将来役に立つの?」って聞き返したい。まさか勉強していい大学出て大企業に就職してとか抜かすんじゃねえだろうな。高度経済成長期ならいざ知らず、何が正しくて何が役に立つかはわからない時代に生きているのですよ。そんなに何か役に立つことしたいんだったら、今日の晩飯の支度でもしてろってんだ。床の雑巾掛けでもいいぞ。
何に対して面白い、楽しいと感じるかは人それぞれなんだから、何をするかは自分しかわからない。よく「やりたいことがありません。どうしたらいいですか」とかいう質問をしてる人いるけど、そんなもん本人にしかわからないよ。「人間はなんのために生きているんですか」に匹敵するくらいの愚かな質問。そこらへんに歩いているアリンコに「あなたはなんのために生きているんですか」と聞いてみなさい。「知るか、ばか!」って答えてくれるでしょう。しょせん人間もアリンコと一緒です。太陽と地球の距離がいい感じになって温度もちょうどいい湯加減になってたまたま生命が誕生しちゃっただけです。生きる意味なんてものはないのです。
だから自分で自由に設定していいんですよ。
で、お前は何やってんの?
俺か、俺はな、トゲオアガマを愛でている。なんのために愛でているのかは俺も知らない。何かの役に立つとも思えない。しかし引きこもってただトゲオアガマを愛でている。愛でたいからだ。他には
観察する
何を食べるか、どれだけ食べたか、いつ糞をしたか、何時に起きてきて何時に寝たかなどのデータを記録している。
撮影する
写真はInstagramに上げている。5匹いるトゲオアガマの似たようなポーズを淡々と上げている。似たようなポーズを狙うのが面白い。YouTubeには動画を上げている。何も起きなくても三脚にiPhoneを設置して無意味に動画を撮っている。特に何も起きない他人が観ても全然面白くない動画ばかり溜まっていく。それでも構わず上げている。再生数は一桁。
イラストを描く
iPadにibisPaint Xというペイントアプリを入れて下手くそなイラストを描いている。絵なんて描いたことないけど、ただ観察しているのとは違った視点がもてて面白い。

自分の描いたイラストをTシャツにしてみた。そして販売までしてみた
初めはユニクロのUTme!というサービスで作ったけど、Baseに移行した。販売はしているが、もちろん1枚も売れていない。
YTme!:https://utme.uniqlo.com/jp/t/QhAYQ1c
Base:https://uromastar.thebase.in/
餌の虫を飼う
現在はヨーロッパイエコオロギ、ミルワーム、デュビアの3種類の虫を飼育し繁殖させている。虫は嫌いだったけど、実際に飼ってみたら意外と可愛いことに気付いてこれはこれで楽しい。経験しないでいたら今でも虫は嫌いだっただろう。

餌の植物を育てる
ベランダでいろんな植物を育てている。メルカリで種を購入したり、スーパーで買ってきた野菜を根っこの部分だけ残して再生させたりしている。これもそれなりに楽しい。新芽が出たり、枯れちゃったりして、代わり映えしない毎日にちょっとした変化が訪れる。
写真は再生豆苗と再生レタス。僕は食べない。トゲオアガマが食べる。

長居公園で取ってきたタンポポの綿毛も水につけてたら2、3日で根っこが出てきた。すげぇ。
まとめ
飽きたらやめて、また新しい何かをやる、これをどんどん回転していると、「お、これは・・・」と思うものにぶつかる。どうやらトゲオアガマがそうだったらしい。その時には全てをかける。
時間とお金をオールイン!!