我が家にフィルビートゲオアガマがやってきて半年たった。脱皮する時に顔が痒いのか、やたらに顔を石に擦り付けて、口のところが少し欠けた。動物病院に連れて行って診てもらったが、特に問題はないでしょう、とのことだった。
小さいトラブルはちょこちょこあるが、今のところ大きなトラブルには見舞われずに済んでいる。
この半年間、1日当たりで考えたら嫁以上に一緒にいる時間が長い。毎日観察していると、様々な発見があり、あーした方がいいのではないか、こーした方がいいのではないかと、いろいろと試している。
ある日、トゲオアガマをリビングで散歩させていると、台所の方まで探索しに行き、冷蔵庫の下に入り込んだことがある。そのまま冷蔵庫の下で寝てしまい、引っ張り出すのに苦労した。
この経験から、トゲオアガマは体がピッタリと収まる、狭いところが好き、ということを学んだ。そこで、Amazonに出店しているCHARMさんで平べったい石を購入。
ウォームプレート Lサイズ 5個

バスキングスポットに並べ、トゲオアガマがスッポリ収まるくらいの隙間を3ヶ所作ることができた。
日中はバスキングスポットの真下の隙間に逃げ込む。

バスキングスポット真下の隙間は40℃くらいあり、ランプから離れている隙間は29℃と温度勾配をつけることができた。
この隙間は35℃前後。

花壇のコーナー部分に使うブロックと流木を取っ払って石を並べたから、高低差に乏しいレイアウトになった。今までのレイアウトなら紫外線量が低いところで200前後、高いところで400前後あったが、高いところが無くなったから200前後しか無いことになる。このままでは紫外線が不足すると思って、ランプを取り付けるスタンドを買い増した。
ジェックス クリップスタンド グロースタンド

紫外線ランプはコンパクトトップに4つ付いている一番左端のを外して流用した。

バスキングスポットの紫外線量が400~500前後になった。この補助ランプは10時から14時まで点灯させている。
トゲオアガマは野菜から水分を摂取するので、水入れを置いておく必要はないそうだ。では湿度は不要かというと、そんなことはなく、適度な湿度は重要らしい。(数少ないトゲオアガマブリーダーの方がREPFAN vol.6でインタビューに答えている)
ということで、スドーのウェットシェルターを置いている。このシェルターの内部は22℃で、このケージの中で一番温度が低く湿度が高い場所になっている。設置した当初、上半身を突っ込んでいるところを見たが、すぐにバックして戻ってきた。それ以来、この中に入っているのを確認したことは無い。
ウェットシェルター Lサイズ

ちなみに新鮮な野菜を用意しているにも関わらず、干からびた野菜を食べているところを確認したことがある。シェルターの前にカラカラに干からびた食べ残しの野菜をまとめている。
最近、「バッタを倒しにアフリカへ」という本を読んだ。モーリタニアにバッタを研究しに行った時の話をおもしろおかしく紹介していて、めちゃくちゃ面白い。僕が印象に残っているエピソードに、砂漠で寝ていたら、朝方、霧でびしょ濡れになって目が覚め、湿度計を見ると90%にもなっていた、というものがある。
もしかしたらウェットシェルター を置くよりも、朝方ケージ全体に霧吹きをした方が砂漠の環境を再現できるのかもしれない。
バスキングスポットや石の隙間の温度を確認するために赤外線を飛ばして測る温度計を購入した。
MYCARBON 赤外線温度計

バスキングスポットの温度を測ると59.5℃と狙い通りの値。

安いから精度は期待してなかったんだけど、どうやら問題なさそうだ。非接触で瞬時に計測してくれるからトゲオアガマの体表に赤外線を当てて生体の温度も測れる。
リーベックス(Revex) コンセント タイマー

バスキングライトと紫外線ライトを毎日7:00に点けて16:30に消している。トゲオアガマの様子をみてこの時間帯に落ち着いた。スイッチを押すだけなんだけど、これをいちいち手動で時間通りにやるのがめんどくさい。寝坊したり消し忘れたりするからタイマーを設置して自動化した。安モンだから火花散らして爆発するんじゃないかと心配していたが、今のところ大丈夫。ちゃんと時間通り点灯するし消灯もする。
ちなみにコンセントの口一つに付きタイマーも一つにしないと片方のタイマーは作動しない。
ウォームプレートを購入してレイアウトを変更した時は、トゲオアガマが寝床に戻って昼寝をしている間に実行した。ウォームプレートが配達された時、たまたまトゲオアガマが昼寝していたから、これは邪魔されなくてちょうどいいと、軽い気持ちでレイアウトを変更した。
しばらくしてトゲオアガマが昼寝から目覚め、巣穴から出てきた。すると、異変に気付いたらしく、体を蛇のようにウネウネさせ威嚇し始めた。すぐに怒りは治ったが、それから二日くらい餌を食べてくれなくなった。
それまでは割となんでも食べてくれていて、特に豆苗が大好物だったが、それすらも食べてくれない。これは困ったと、トゲオアガマが食べそうなものを調べていると、アルファルファやイタリアンパセリ、タンポポを食べるらしい。
ということで、ウォームプレートを購入したCHARMさんで野草の苗を購入し与えてみた。
野草の苗

日光浴中にさりげなく横に置いておくと、ときどき食べる。ちなみに現在は枝豆が大好きでこればっか食べるから困っている。豆類は与えすぎない方が良いらしい。
トゲオアガマを飼い始めてから、暇さえあればトゲオアガマについて調べている。ビバリウムガイドのNo.84でトゲオアガマ特集をしているようなので購入してみた。
ビバリウムガイド No.84

kindle版なら定価の1,300円で買えるが、雑誌の方は2.130円とプレミアが付いている。僕は梅田のジュンク堂で一冊だけ残っていたのを買ってきた。嫁も読むから紙媒体の方がシェアしやすい。
内容の方は、トゲオアガマは隙間を好む、食性がコロコロ変わる、ウェットシェルターの必要性など、僕が得た知見を裏付けることが紹介されていて安心した。トゲオアガマを飼育する前に読んでおくべきだったかもしれない。
他にもケージを置く棚や日光浴用にハムスターケージを購入した。
トゲオアガマをベランダで日光浴させる為にハムスターケージを購入してみた
まとめ
ビバリウムガイドにも書いてあったが、トゲオアガマを飼育する上で、こうしておけば大丈夫、というようなものはなく、目の前の個体を観察して、試行錯誤していくのが唯一の正解のようだ。